皆さん、こんにちは。
見習いstreetです。
さて、先日オークションで購入したDIAMOND SUPPLY CO.(ダイヤモンドサプライ)とNikeのコラボDUNK、通称ティファニーダンクが偽物(FAKE)だった件について、その後どうなったのかを書いていきます。
※2000年代の中国製DUNKであれば同様の観点で真贋チェックできると思いますのでご参考にどうぞ。
それでは、事の発端からお話ししていきます。
1.オークションでティファニーダンクを入札
かなり履き込まれたように見えたティファニーダンクが約6万五千円で出品しているのを見かけ、画像をサっと見ただけで出品者の評価数が550を超えており、尚且つ悪い評価が0の良い評価100%であり、過去の評価にヴィンテージスニーカーを多数販売してたことから
しっかりとしたコレクターの出品物だ!
と判断。
物をしっかりと見ずにそのまま入札をした。
また、相場からまだ値が上がるだろうとも思っていた。
2.落札
するとその後誰も入札が入らず落札となった。
この段階でも私は
550件も取引をしていて良い評価100%なんだから大丈夫!
と評価数と評価率だけで出品者を完全に信じていた。
支払いを済ませ、ワクワクテカテカしながらティファニーダンクの到着を待った。
3.物が届く
物が届いて唖然とした。
まず箱を開けて目に入ってきたアッパーから違和感を感じた。
【悲報】最近新しい物ばかりなので「たまには古い物」をと思い落札したら偽物が届く。 pic.twitter.com/3TFQt3JPO9
— 見習いStreet (@minaraistreet) June 14, 2022
それがこの時のツイート。
穴ェ…。
おかしいぞ…
とオークションの写真をこの時になってしっかりと確認した。
クロコダイル調の型押しレザーの部分はテカらないように光を当てずに撮影されていたので経年劣化のレザーの痛みのように見えた。
しかし画像からタグが偽物であることが確実に分かった…!
それなのに評価の数値だけで信じきってしまった自分が情けない。
とはいえ画像は画像、実物はどうなのかというところで、真贋検証を独自に行った。
冒頭でも紹介しているが、それがこちらの記事だ。
完全にFAKE、パチものである。
4.出品者に返品・返金対応を求める
とんでもないのに当たったようです🎯#私はNIKEの元社員です#おそらく貴方より私の方がナイキについて詳しいです#ナイキ社員にも確認していただいております https://t.co/zCYYpZuRnQ pic.twitter.com/TvKzbDFXaD
— 見習いStreet (@minaraistreet) June 14, 2022
すげーのに当たってしまったようだ。
よくこんな態度で良い評価取れてきたなぁ。
別にあなたが元ナイキ社員だろうとどうでもいいですよ、今回の取引に何の関係もないと思うのですけどね。
あと自分より詳しいとかそういうのもどうでもいい、あなたにまったく興味ないので。
物が偽物なので返すからお金も返して
ただ、それだけの話です。
プライドの塊みたいな人なんだなと解釈し、元社員だのあーだこーだのは無視して、対応してもらえなければオークション運営含め、各所に相談すると通達。
するとNikeに真贋証明書を請求して提示してくれとの返事。
まぁ気持ちは分かりますけど、どこからどうみても偽物を本物と言い切れるなと感じつつ、真偽について他者が「本物」「偽物」と判断することはできないことぐらい知っております。
▼参考記事:過去に偽物トラブルがあったときに警察やオークション運営に相談した時の話
製造メーカーだけが「本物」「偽物」と判断できるというわけなんですけど、でもそれって裁判所で法的に確実に白黒つけるときのお話なんですよね。
個人間取引に大手企業のNikeが介入して
「これは本物です」
「それは偽物です」
なんてやるわけないじゃないですか。
世の中に出回ってるNike製品なんて星の数ほどあるでしょうし、1件ずつ真贋問い合わせきてそれら全てに対応できるわけがありません。
そんなできる訳がないし、事業としてやってるわけでもないことを「元Nike社員」を名乗る男がそれをやれと言ってきたわけですからね、元社員なのもウソっぱちでしょう。
こちらは最終的には訴えて裁判までする気です。
出品者のいうように製造メーカーの真贋証明があれば一発で白黒付けられますが、そういうのが無いから裁判というものがあるんですよ。
裁判官に「これは偽物」だということを信じてもらえればいいんです。
その為の情報・資料を準備していきますよ。
5.偽物だといえる情報・資料集め
裁判というのは白か黒かだけではなく、グレーな部分であれ裁判官をいかに説得できるかが重要です。
裁判に勝つ!
というのは第三者である裁判官にいかに良いプレゼンができるか、でしょう。
5-1.オークション運営に相談
というわけで、まずはオークション運営に相談してみました。
相談の前にヘルプページで該当する箇所があれば参考にします。
ここによると
・当事者間で話し合って返品・返金をするのが基本
・オークションの仕様上、落札者が支払った後にヤフオク!のシステムからの返金は不可能、返金対応は当事者同士で返金先口座の情報のやり取りを行う
・返金・返品に応じてもらえない場合はお問合せ(ここの部分が大事なのだけど問い合わせ件数が増えないようにか濁してる感がある)
とある。
今回の場合は返品・返金に応じてもらえないので問い合わせフォームから問い合わせを行った。
5年くらい前は問い合わせフォームがとても分かりにくいところに設置されていて問い合わせするのも大変だったのだが、今ではすぐに見つけることができるようになっていた、ヤフオク!さんの対応力も上がりましたね!
するとすぐにカスタマーサービスから返事が来た。
5年くらい前は問い合わせても2~3週間返事が来なかった経験があったのでこの対応の速さにはびっくりです!
ヤフオク!さんの対応力は本当によく上がってますね!
返事の内容はというと
お見舞い金制度ですって…!?
お見舞い金制度とは上限30万円で、ヤフオク!のガイドライン違反に該当するか担当部門にて確認し、必要に応じてヤフオク!が費用をお見舞いしてくれるという神制度だ。
こんなのあるの知らなかった…というか調べても出てこないので今回のようなトラブルが起きた時のみの特別対応だと思われます。
ちなみにこのお見舞い金制度を受ける場合、その他の補償サービスを受けてしまっていると受けられなくなってしまいますのでご注意。
お見舞い申請の手順とお見舞金お支払いまでの流れ
1.申請する本人確認書類とYahoo!ウォレットの登録情報が一致しているか申請前に必ずご確認ください。
2.上記件名のメールよりお見舞い申請をしてください。
3.申請フォームからの受付後、弊社にて審査を行わせていただきます。
慎重に判断させていただくため1~4週間ほどお時間を頂戴いたします。4.弊社より審査結果をお送りいたします。
お見舞い金のお支払いが確定した場合、Yahoo!ウォレット受取口座が必要となります。注意事項
・オークションIDや商品IDごとに申請が必要です。
・申請期限は10日以内となります。
・審査を進めるにあたり、商品の状態を確認できる画像の添付や
※商品の回収をお願いする場合がございます。無体物(コードなど実体のない商品)の画像の提出が難しい商品においてお見舞い申請の際に画像の添付が必要な場合は、ダミーの画像をご提出いただきますようお願いいたします。
大金をヤフオク!が代わりに返してくれるということもあって、申請審査は念入りです。
連絡を頂いたあと、すぐに申請しました。
審査が通ると良いのですが、通らなかった時のことも考えて他にも準備していきます。
5-2.鑑定サービスに依頼
正規品かどうか鑑定サービスを行っているFAKE BUSTERS(フェイクバスターズ)に鑑定を依頼。
本来こういうサービスは私は利用しないのですが(自分で鑑定しているので)…今回は藁にもすがる気持ちでお願いしました。
あまり鑑定サービスって信用していなかったのですが、試しにフェイクバスターズに依頼してみたところやっぱり「FAKE」鑑定🧐
「第三者が見ても偽物に見える」というところは証拠の一部として使えそうです。
ありがとう、#FAKEBUSTERS https://t.co/zCYYpZuRnQ pic.twitter.com/Dai7kY237Z— 見習いStreet (@minaraistreet) June 17, 2022
結果はもちろんのこと「FAKE」鑑定!
この結果だけでは裁判で白黒つけることはできませんが
私以外の人が見ても偽物です
と裁判官に訴えかけれる資料にはなりますね。
また、自分ひとりが偽物だ!と騒いでるわけではない。
と、気持ちの部分でも安心できました。
ありがとうFAKE BUSTERS!
5-3.消費者センターに相談
次は警察に相談か、と思われるところなのですが警察は過去に別件で相談した際に
事件性が無いと動けません
と回答を得ているため、最悪相談にいきますが後回しに。
ざっくり警察の事件性について説明すると
オークション「取引」での事件性とは「詐欺」か「窃盗」の2つ。
「取引」とは落札者が代金を支払い、出品者が商品を渡すと成立する。
「詐欺」に該当するのは落札者が支払いを行ったのにかかわらず物を送らない場合のこと。
「窃盗」に該当するのは落札者が支払わずに物だけを受け取ること(後払いに多い)。
これらに「本物」「偽物」の概念は不要。
要はオークション上で代金を支払って、手元にどんなものであれ物が届いてしまえば「取引」自体は成立している。
そのため、今回の件もいくら偽物とはいえ、支払って物が届いていれば取引が成立!事件性は無い!ということになってしまう。
被害届を出して警察が受理したとしても捜査義務も無いのである。
以上のことから、まずは別のところに相談しようと決めた。
▼何度も紹介してますが、以前警察へ相談に行ったときのこともこちらの記事に書いてます。
消費者ホットラインに電話
警察のサイバー科でもまずは消費者センターに相談してみてくださいとの記述がある。
局番なしの「188」に電話をかけることで相談可能。
自身の住所の郵便番号をプッシュすると最寄りの消費者センターに自動的に繋げてくれる。
電話をかけると担当者が電話に出てくれて、今回の経緯を説明しどうすればいいでしょうかと相談してみた。
・まずはオークション運営に問い合わせてみて
・警察は事件性ないと動かないからねぇ
・相手(出品者)がお店とか企業(B to C)なら我々が介入できるのだけど、個人対個人(C to C)だと何もできないんだよ
とのことだった。
一番はオークション上のことだからその運営に相談するのが良いとのことで、これは既に問い合わせ済み。
警察の件も考えは一緒だった。
消費者センターというのはお店や企業であれば「偽物売っちゃだめ!」と注意する権限があるとのことだが、相手が個人となると個人間で話し合ってもらうしかないそうだ。
今回の件で役に立てなくて申し訳ないと担当者は最後にいってくれたが、役に立ってないだなんてとんでもない。
優しい口調で親身になって話を聞いてくれたこと、本当に気が安らぎましたありがとう。
5-4.SNSもフル活用
裁判で第三者である裁判官に提示する資料として何か有効なものはないかと考えた。
そうだ!多数の目に入るSNSも有効に使えるだろう!
というわけで偽物ティファニーが届いたとツイート。
【悲報】最近新しい物ばかりなので「たまには古い物」をと思い落札したら偽物が届く。 pic.twitter.com/3TFQt3JPO9
— 見習いStreet (@minaraistreet) June 14, 2022
何回も紹介しておりますが、このツイートですね。
これにたくさんの「いいね」や偽物に関するコメントを頂ければそれも資料として使えます。
多数の第三者が「偽物」と判断してくれた証拠があれば裁判官も納得させられるでしょう。
何なら街角で署名活動でもしちゃおうかな!
6.ヤフオク!運営の本気
その後、お見舞い金制度申請から1週間ほど経ち、オークション運営から審査のための商品回収連絡が来る。
指定された場所に自身で梱包し、届いた物は全て入れた状態で配送してほしいとのことだ。
出品者にとって自慢の一足だったのかもしれないが、偽物のティファニーダンクなんて私にとってはただのゴミでしかないのですぐ配送した。
念のため資料としてフェイクバスターズの鑑定結果を印刷して同梱。
配送の際、オークション運営側から指定された送先の〒間違ってたり、発送者の電話番号は空欄で出してと指示がありましたが、クロネコヤマトでは発送者の電話番号無いと受けれないと言われましたよ仕方なく自分の電話番号書きましたヤフオク!さんもうちょっと頑張って!審査通れば神対応だから全然いいんだけどね!審査通ればだけどね!?
と冗談はさておき、送る時にちょっと手間取りましたが何とか送れました。
それから2週間ちょっと過ぎて…
問題は時が解決する…
とはよく言ったもので、偽物ティファニーダンクが届いて1カ月が経とうとしていた。
ヤフオク!の審査はどうしたのかというのも忘れかけていたその時
審査結果キター!!
それもこちらの「偽物」だという主張が認められて送料抜きの代金分、ヤフオク!運営からお見舞い金として支払われることになったのである。
ヤフオク!凄い…マジで神対応!
5年前に問い合わせた時なんて「出品者と話し合ってください、こちらからできることはありません」とか言ってたのにサービス向上しすぎでしょう!
素晴らしいわぁ!
なんて喜びつつも、出品者への怒りは高まりましたね。
私はヤフオク!がお金お見舞いしてくれましたけど、その分ヤフオク!の負担になってるわけで。
私にはいいから、ヤフオク!に全額返金してもらいたいものです。
裁判起こすつもりで色々と準備してきましたが、ヤフオク!運営に商品を回収された時点で物の所有権が私からヤフオク!側に移ってしまったのでもう何もできません。
お金は戻ってきたけど、出品者をギャフン!といわすことは出来なくなっちゃいました。
本当に粗悪な偽物だったので裁判すれば費用はかかりますけど負けることはないと思っていたのですけどね。
「私は元ナイキ社員です」
「貴方より私の方がナイキについて詳しいです」
「ナイキ正社員に鑑定済み」
などと言った出品者の顔を拝んでみたかったですね~。
それでナイキの真贋証明書も見せて頂きたかった。
もうなんかお金を取り戻すというよりかは、こんなどこからどうみても偽物なのに本当に本物だと思っているのか見たくなってましたね。
ラクマではフェイクバスターズと連携していて、購入物を有料で審査し偽物判定が出れば代金返納するサービスがありますが、ヤフオク!もおおっぴろにしてはいないというもののこのようなお見舞い金制度があります。
皆さんも偽物をつかまされたときはあきらめずに行動してみてください。
その時にこの記事が参考になれば幸いです。
あと…今回は「評価だけで判断」した自分もよくなかったので評価が良いからという判断は一切辞めて、満足いくところまで画像確認を行って買うようにします。
反省…!
コメント